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理想の条件通りのお部屋を「内見なし」で選んだ結果…大後悔【一人暮らしエッセイvol.9】

一人暮らしエッセイ
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「一人暮らし女性のおうちライフを快適に!」がテーマのライフスタイルマガジン「カーサミア」では、一人暮らしに関するエッセイを公開しています。

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初めてのお部屋探し。条件をひとつも妥協せず選んだのに

大学は田舎の実家から通っていた私は、就職を機に22歳で上京することになりました。

初めての一人暮らし。
憧れの東京。
家賃の高さに驚きつつ、お部屋探しには妥協したくないと思い、自分にとって欠かせない条件をリストアップしてみました。

・8万円以内(管理費込み)
・バストイレ別
・2口コンロ
・オートロック
・2階以上
・独立洗面台付き
・20平米以上
・都心の職場まで40分で通えて、乗り換えはあまりしたくない
・駅から徒歩10分以内
・スーパーやドラッグストアが徒歩圏内にある
・治安がそこまで悪くない地域

この希望を不動産屋へ伝えたところ、かなり渋い顔をされました。
東京ではこれが難しい条件だということは理解しましたが、私は絶対に妥協したくありませんでした。

不動産屋を10軒ほど回り、夜な夜なインターネットで物件探し。
ときには、いわゆる「おとり物件」にひっかかりながらも、1ヶ月後、上京のタイムリミットも迫ってきたころ、ようやく条件の合う物件に出会いました。

私の欠かせない条件は全てクリア。
しかも、宅配ボックスやアパート内のゴミ捨て場も完備!
比較的治安の良い街で、職場まで電車1本で通えます。

ちょうど引越しシーズンだったこともあり、お部屋探しは一期一会と、不動産屋に急かされ、物件を見る間もなく契約することに。

契約前には、念の為、Googleストリートビューで周辺環境を確認しましたが、特に変わった様子もなく、安心して引越し準備を行いました。

初めて新居へ足を踏み入れたのは、引越し当日の夜。
荷物に囲まれながら、とりあえずカーテンと寝具と電気だけをセットして就寝しました。

こんな好条件のお部屋と出会えるなんて、本当にお部屋探しは一期一会だと、満足しながら眠りにつきました。

しかし翌日、「こんなはずじゃなかった…」と思うことになりました。

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翌日、引越しで疲れていたため熟睡した私が目を覚ますと、時計は14:20を指しています。
いままで、こんな時間まで寝てしまったことはありません。

飛び起きた私はカーテンを開けてびっくり。
カーテンを開けたにも関わらず、日当たりが異常に悪いのです。
最も明かるいはずの14時すぎですら、カーテンを開けても部屋は真っ暗。
これではもちろん、部屋で朝日を浴びることは不可能です。

田舎育ちの私は、日当たりをあまり重視せずにお部屋探しをしていました。
日当たりが悪い家のイメージがつかず、むしろ日当たりが良すぎることのデメリットを感じていました。日当たりがよすぎて、お気に入りの本が痛んだり、西日が暑かったり…という問題を知っていたのです。

改めて考えると、私の新居は北向き。
しかも周囲は高層建物に囲まれています。
窓が2つあるからと安心していましたが、完全に日陰なので意味がありません。

自分でリストアップした条件も大切ですが、やはり現地へ赴き、確認すればよかったと後悔しました。直接見ていれば、日当たりの悪さにも気付くことができたでしょう。

もちろん他の条件は希望通りだったため、1年ほど過ごしました。
しかし結局、駅徒歩15分・ゴミ捨て場なし・オートロックなし・日当たり良好なお部屋へ引っ越してしまいました。

最初に考えていた条件とは違いますが、いまのお部屋のほうが快適です。

自分の理想の条件を複合的に判断することの大切さ、必ず現地を見てから契約することの大切さを痛感した、初めてのお部屋探しでした。

(エッセイ投稿者:miho)

エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!

カーサミア宅建士からのワンポイントアドバイス

編集長・ヨシムラ
編集長・ヨシムラ

最初の物件では、日当たりの悪さで後悔することになってしまったのですね!

日当たりを決めるのは、主に以下の5つの条件があります。

(1)窓のある方位
(2)立地条件
(3)窓のサイズ
(4)バルコニー、ベランダの奥行き
(5)バルコニー、ベランダの手すりの材質

今回は主に (2)の「立地条件」によって、日当たりが悪くなってしまったケースですね。
(1)の「窓のある方位」も「北向き」ということで、日当たりは不利ですが、仮に南向きであっても高層建築に囲まれていては日陰になってしまうと思います。

今後も引っ越すときには日当たりを重視していきたいなら、こちらを参考にご覧くださいね。

宅建士「南向きなだけじゃダメ」明るく陽当たりのいい部屋 5つの条件
明るく陽当たりのいいお部屋、いいですよね!基本的には南向きが一番明るいですが、「南向きだけど、暗くて陽当たりの悪いお部屋」も存在します。内見する前でもある程度は調べて見極めることができますよ。今回はカーサミア編集部の宅建士が、「明るく陽当たりのいいお部屋」を選ぶコツをお伝えします。明るく陽当たりのいいお部屋、5つの条件は以下の通りです。【・窓のある方位・立地条件・窓のサイズ・バルコニー、ベランダの奥行き・バルコニー、ベランダの手すりの材質】それぞれ、詳しくご説明しますね。(1)窓のある方位:基本的には、南向きが一番明るいです。明るい方位は、南>東>西>北 の順になります。(2)立地条件:この場合は、窓の前に建物がないか、周囲に高い建物はないか…などです。周辺の建物の様子は、現地を見に行く前でもGoogleマップである程度は調べられますよ。特に南側に高い建物がある場合、陽射しを遮られ、影になってしまいます。(3)窓のサイズ:横幅と縦幅どちらも明るさに直結します。ざっくり言えば、窓が大きければ大きいほど明るいです。(4)バルコニー・ベランダの奥行き:奥行きのある「ワイドバルコニー」は、バルコニー・ベランダが広い、洗濯物が濡れない等のメリットがあります。しかし一方で、陽当たり・明るさの面ではデメリットになります。上の階のバルコニー・ベランダが庇となってしまい、直射日光が部屋の奥まで入ってこなくなるからです。(5)バルコニー・ベランダの手すりの材質:手すりがガラスや格子など、光を通すものであれば、さらに明るくなります。一方、コンクリートは陽射しを遮ってしまうので、その分暗くなりがちです。【内見時の注意点は?】季節によって、太陽の高さは異なります。ですので、内見時には季節による変化も加味して判断しましょう。夏(6月)は太陽の位置が高く、冬(12月)は低くなりますよね。つまり、「6月に内見したときには陽当たりがよかったけれど、冬は周囲のそんなに高くない建物に遮られて、影になってしまう…」「12月に内見したときは明るかったけれど、夏になると上階のベランダが庇になって暗い…」といったことが起こり得ます。こういった季節による変化を完璧に予測することは難しいですが、意識して想像しておくと、より明るくて陽当たりのいいお部屋を選べると思いますよ!

曜日や時間帯を変えながら何度か見に行くことで、よりご自身にとって快適な物件を選べると思いますよ!

物件の内見におすすめの時間帯は?チェックポイントは?【宅建士解説】
「しっかり内見(内覧)しましょう」とよく聞きますが、内見は何時くらいに行くのがおすすめですか?また、昼と夜で見るべきポイントの違いってありますか?という質問に、カーサミア編集部の宅建士が回答します。物件に対する印象に影響する要素は、①曜日②時間帯③天気です。ですので計画を立てる際には、「①曜日 × ②時間帯」の組み合わせで、何度か物件を見に行けるように調整しましょう。曜日と時間帯の組み合わせは6パターン。といっても、すべてで不動産屋さんと一緒に室内を見る必要はありません。不動産屋さんと一緒に室内を内見するのは、家でゆっくり過ごしたい「週末×朝」と「休日×昼」がおすすめです。【確認ポイント】・周囲の騒音・部屋の外の人通りなど。また「平日×朝」と「平日×夜」に関しては、不動産屋さんの手を借りなくても大丈夫。自分でお部屋と駅の間など、周辺を歩いてみて、行きと帰りの通勤時間帯の状況をチェックしましょう。【確認ポイント】・家から駅までの実際のルートと所要時間・安全に通勤できるか・(特に夜の)通勤経路の明るさや人気(ひとけ)・交通量や街の様子 など。また、曜日・時間帯にかかわらず、ほかの居住者のライフスタイルは要チェックです。【確認ポイント】・上下左右の居住者のライフスタイル。昼夜逆転の人がいると、物音が気になったり、騒音トラブルになるケースがあります。お部屋の外からでも、可能な範囲で注目してみましょう。日常生活で大切にしたい過ごし方を中心に、「自分の大切にしたい過ごし方は、このお部屋で支障がないかな?」という視点で確認してください。また、検討しているときに雨が降ったらチャンスです。ぜひ雨の日の様子(通勤経路や近くの川の様子など)も見に行ってみてくださいね!
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