「一人暮らし女性のおうちライフを快適に!」がテーマのライフスタイルマガジン「カーサミア」では、一人暮らしに関するエッセイを公開しています。
初めてのお部屋探し。条件をひとつも妥協せず選んだのに
大学は田舎の実家から通っていた私は、就職を機に22歳で上京することになりました。
初めての一人暮らし。
憧れの東京。
家賃の高さに驚きつつ、お部屋探しには妥協したくないと思い、自分にとって欠かせない条件をリストアップしてみました。
・8万円以内(管理費込み)
・バストイレ別
・2口コンロ
・オートロック
・2階以上
・独立洗面台付き
・20平米以上
・都心の職場まで40分で通えて、乗り換えはあまりしたくない
・駅から徒歩10分以内
・スーパーやドラッグストアが徒歩圏内にある
・治安がそこまで悪くない地域
この希望を不動産屋へ伝えたところ、かなり渋い顔をされました。
東京ではこれが難しい条件だということは理解しましたが、私は絶対に妥協したくありませんでした。
不動産屋を10軒ほど回り、夜な夜なインターネットで物件探し。
ときには、いわゆる「おとり物件」にひっかかりながらも、1ヶ月後、上京のタイムリミットも迫ってきたころ、ようやく条件の合う物件に出会いました。
私の欠かせない条件は全てクリア。
しかも、宅配ボックスやアパート内のゴミ捨て場も完備!
比較的治安の良い街で、職場まで電車1本で通えます。
ちょうど引越しシーズンだったこともあり、お部屋探しは一期一会と、不動産屋に急かされ、物件を見る間もなく契約することに。
契約前には、念の為、Googleストリートビューで周辺環境を確認しましたが、特に変わった様子もなく、安心して引越し準備を行いました。
初めて新居へ足を踏み入れたのは、引越し当日の夜。
荷物に囲まれながら、とりあえずカーテンと寝具と電気だけをセットして就寝しました。
こんな好条件のお部屋と出会えるなんて、本当にお部屋探しは一期一会だと、満足しながら眠りにつきました。
しかし翌日、「こんなはずじゃなかった…」と思うことになりました。
翌日、引越しで疲れていたため熟睡した私が目を覚ますと、時計は14:20を指しています。
いままで、こんな時間まで寝てしまったことはありません。
飛び起きた私はカーテンを開けてびっくり。
カーテンを開けたにも関わらず、日当たりが異常に悪いのです。
最も明かるいはずの14時すぎですら、カーテンを開けても部屋は真っ暗。
これではもちろん、部屋で朝日を浴びることは不可能です。
田舎育ちの私は、日当たりをあまり重視せずにお部屋探しをしていました。
日当たりが悪い家のイメージがつかず、むしろ日当たりが良すぎることのデメリットを感じていました。日当たりがよすぎて、お気に入りの本が痛んだり、西日が暑かったり…という問題を知っていたのです。
改めて考えると、私の新居は北向き。
しかも周囲は高層建物に囲まれています。
窓が2つあるからと安心していましたが、完全に日陰なので意味がありません。
自分でリストアップした条件も大切ですが、やはり現地へ赴き、確認すればよかったと後悔しました。直接見ていれば、日当たりの悪さにも気付くことができたでしょう。
もちろん他の条件は希望通りだったため、1年ほど過ごしました。
しかし結局、駅徒歩15分・ゴミ捨て場なし・オートロックなし・日当たり良好なお部屋へ引っ越してしまいました。
最初に考えていた条件とは違いますが、いまのお部屋のほうが快適です。
自分の理想の条件を複合的に判断することの大切さ、必ず現地を見てから契約することの大切さを痛感した、初めてのお部屋探しでした。
(エッセイ投稿者:miho)
エッセイ募集企画は終了しました。次回の開催をお楽しみに!
カーサミア宅建士からのワンポイントアドバイス
最初の物件では、日当たりの悪さで後悔することになってしまったのですね!
(1)窓のある方位
(2)立地条件
(3)窓のサイズ
(4)バルコニー、ベランダの奥行き
(5)バルコニー、ベランダの手すりの材質
今回は主に (2)の「立地条件」によって、日当たりが悪くなってしまったケースですね。
(1)の「窓のある方位」も「北向き」ということで、日当たりは不利ですが、仮に南向きであっても高層建築に囲まれていては日陰になってしまうと思います。
今後も引っ越すときには日当たりを重視していきたいなら、こちらを参考にご覧くださいね。
曜日や時間帯を変えながら何度か見に行くことで、よりご自身にとって快適な物件を選べると思いますよ!