この記事では、着る暖房「電熱ベスト」の危険性と安全に使うためのポイントを紹介していきます。
こんにちは、カーサミアライターの桐里です。筆者も今年、アウトドア用に電熱ベストを一着購入しました。
電熱ベストは、屋外での仕事やアウトドアに便利ですが、使い方を誤ると事故に繋がる危険性があるんですって!
安全に使うためのポイントを調査しましたので、確認していってくださいね。
電熱ベストとは?
電熱ベストとは、ヒーターの内蔵された電熱ウェアの一種のこと。
電熱ウェアはベスト以外にも、ジャケット、パンツや靴下、グローブなどの商品があります。
電熱ウェアは電熱線による発熱体を内蔵させた商品で、発熱体にバッテリーを接続して電気の力で衣服を暖める仕組みです。ほかにも、着脱可能な発熱体を衣服の専用ポケットに入れるタイプもありますよ。
商品ごとに発熱体の構造や大きさ、位置や数はさまざまですが、背中や襟などに配置されていて、胸元などにあるスイッチで電源のON/OFFや、温度を調節できるタイプが多いようです。
電熱ベストの危険性とは?
部屋全体を暖めるよりも電気代の節約になる!と話題の電熱ウェアですが、異常発熱し、服が焦げたり、火傷を負うなどの事故が発生しています。特にジャケットやベストに関する事例が多いそうです。
【国民生活センターに寄せられた相談事例】
- 電熱ベストを使用していたら首元が焦げて穴が開いた。そのせいで他の衣服にも穴が開いた。
- 電熱ベストを着用したところ、やけどをした。背中に10円玉ほどの水泡が3つできていた。
- 1週間前に通販で買った電熱ベストの電源がすぐに落ちて温かさが続かない。業者に交換を求めるため電話したが繋がらない。
参考サイト:電熱ウェアの異常発熱に注意-衣服の焼損、やけどを負った事例も-(発表情報)_国民生活センター
国民生活センターが行った商品テストによると、断線した電線同士が不安定に接触した状態で通電したところ、接触部分の温度が200℃まで上昇する場合があったそうです。
200℃まで上昇したところに触れてしまったら…と考えるだけでもゾッとしますよね。電熱線を断線させないように気を付ける必要があります。
また、発熱体周囲の温度が高いと、発熱体の温度も高くなる傾向がみられたそうです。暖房のそばなど、もともと暖かい場所では着用しないようにしましょう。
電熱ベストを安全に使うためのポイント
続いて、事故を防ぎ電熱ベストを安全に扱うためのポイントを紹介していきます。
折り畳まず保管する
電熱ベストを折り畳んで保管すると、電熱線に負担がかかり断線する危険性があります。
シーズンオフの時期でもハンガーにかけて保管するようにしましょう。折り畳んでタンスや収納ケースに入れたりするのはNGです。持ち運ぶ際にも、折り畳んでバッグの中などに入れないように気を付けましょう。
他の暖房器具の近くや布団の中で使用しない
ヒーターの近くや布団の中など、高温になる環境では使用しないようにしましょう。発熱体周囲の温度が高いと発熱体自体の温度も高くなり、異常発熱によって火傷や服が焦げたりするリスクが高まります。
就寝中に電熱ベストを着用していて、パジャマが焦げてしまった事例もあります。寝ている間は異常に気付きにくいため、就寝中の煖房器具としては絶対に使用しないようにしましょう。
また、カイロや湯たんぽ、電気毛布との併用も熱の影響を受けて異常発熱する可能性があるので、気を付けましょう。
濡れた状態で使用しない
電熱ベストは、基本的に防水機能は有しておらず、濡れた状態での使用は禁止されています。濡れた衣服の上から着用しないようにしましょう。
電熱ベストは洗濯可能なタイプと、洗濯できないタイプがあります。洗濯する場合は、バッテリーは必ず取り外すほか、取扱説明書で注意事項をよく確認してください。
洗濯後はしっかり乾燥させてから着用するようにしましょう。
安全性の高いバッテリーを使用する
電熱ベストを接続するモバイルバッテリーが事故の原因となることもあります。
まず電熱ベストを購入する際は、「専用バッテリー」を使用するのか「どんなバッテリーでもよいのか」を確認しましょう。「専用バッテリー」が必要な場合は、必ず専用のものを使うようにしましょう。
使用するバッテリーはPSEマーク付きのものだと安全性が高いといえます。
モバイルバッテリーの安全な使い方については、下記の記事も参考にして下さいね。
異常を感じたらすぐに使用を中止する
電熱ウェアは衣服に暖房機能を持たせた電気製品です。丁寧に扱い、異常を感じたらすぐに使用を中止しましょう。
使用する前に、取扱説明書及び本体の注意表示をよく読み、理解してから使用しましょう。
購入する際は製造元や販売元、仕様が明示された商品を選びましょう。
- Q電熱ベスト、安全に使うためのポイントは?
- A
電熱ベストは電熱線による発熱体を内蔵させた商品で、正しく扱わないと服が焦げたりや火傷してしまう危険性があります。電熱ベストは・折り畳まずに保管する・他の煖房器具の近くや布団の中では使用しない・濡れた状態で使用しない・安全性の高いバッテリーを使用する、など注意点を守って使用しましょう。
正しく使えば、暖かく快適に過ごせて便利な商品ですよ。ぜひ活用してみて下さいね。