糖質制限ダイエットって、ちょっと気になるけど…どうなの?
管理栄養士さん的には、あんまりおすすめじゃないそうですよ
「糖質制限すると簡単に痩せられる!」という情報を聞いたことがある方は多いはず。でも糖質制限って本当にしても大丈夫なのでしょうか?リバウンドしないのか、身体に影響はないのか心配になりますよね。
こんにちは。管理栄養士ライターの広田です。一人暮らしの経験を活かして、一人暮らし女性に役立つ食や健康の情報をお伝えしています。
管理栄養士の立場では、過度な糖質制限はデメリットのほうが大きいと考えるので、おすすめしません。この記事では、一人暮らしの女性に伝えたい糖質制限のメリット・デメリット、さらに見直したい食生活についてもお伝えします。
糖質制限とは?
糖質制限とは、ご飯やパン、麺などの主食や、砂糖、ジュース、お菓子などの糖質(炭水化物)が含まれる食品を制限して、かわりに糖質があまり含まれないおかずや野菜をたっぷり食べるというダイエット法です。
制限の具合はさまざまで、主食は○gまで食べてOKというものから、調味料に含まれる糖質まで全てNGといったものまで幅広くあります。
糖質制限のメリット 一般的に言われていること
糖質制限のメリットは、一番は「効果が得られやすいこと」があげられるでしょう。
栄養バランスのよい食事とは、1日に必要なカロリーのうち、50~60%程度を糖質から摂ります。糖質制限では、その50~60%ものカロリーを一気にカットするわけです。その分たんぱく質や脂質の摂取量が増えますが、それでも1日に必要なカロリーを下回るため、痩せやすいと考えられます。
また糖質が多い食品さえ覚えてしまえば、「それを抜くだけ」というわかりやすい方法でもあります。さらに糖質以外はお腹いっぱい食べてもいいとされているため、「我慢が不要」ともいわれています。
「痩せやすい+取り組みやすい+空腹を我慢しなくていい」という手軽さが、糖質制限が人気な理由でしょう。
糖質制限のデメリット 一人暮らし女性に知っておいてほしいこと
メリットを伝えると手軽で効果的なダイエットに思えますが、デメリットの方が深刻です。糖質制限のデメリットを3つに分けて解説します。
①筋肉が落ちてしまうと太りやすい体質に
極端な食事制限はリバウンドしやすく、将来的に太りやすい体質になることも考えられます。
一気に摂取カロリーを減らして身体がエネルギー不足になれば、体脂肪だけでなく筋肉まで分解してしまいます。筋肉量が減れば基礎代謝が下がってしまうので、リバウンドや太りやすい体質の原因となります。
「たんぱく質を摂っていれば筋肉は落ちないのでは?」と思うかもしれませんが、それは間違い。たんぱく質ばかり食べても、エネルギーが不足していると筋肉作りが行われず、たんぱく質がエネルギーとして消費されてしまいます。たんぱく質は糖質を組み合わせて摂ることが大切です。
②長続きしにくく、リバウンドの原因にも
「一生糖質制限を続けられる」という人は多くないでしょう。
ほかほかのご飯、焼き立てのパン、ときには食べたいラーメンやスイーツ、ほかにも旬の果物、ビールやワイン、日本酒などのお酒だって我慢する必要があります。外食や飲み会、旅行先でも我慢する場面が多くなるでしょう。
我慢していた反動で過食してしまったり、糖質制限を止めたあとにカロリーコントロールがうまくいかなかったりすると、リバウンドしてしまうでしょう。
③お金がかかってしまう
糖質制限では糖質の代わりにたんぱく質や脂質でカロリーを補うため、意外にもお金がかかります。
5㎏2000円の米を買って主食にすれば、1食あたり27円程度で済みます。ですがその分肉や魚を増やそうとすると、米や小麦に比べて高価なため、お財布が厳しくなってしまいます。
だからといって豆腐や納豆、卵ばかりの安価なものばかりでは、栄養バランスも気になります。
少しでも節約したい一人暮らし女性にとっては、お金のかかるダイエット法でしょう。
ほかにも体臭の原因となったり、脳のエネルギー源が不足して集中力が低下してしまったり、脂質を摂り過ぎて健康を損ねてしまったり…というデメリットもあります。
一人暮らし女性のあるある!?糖質制限を始める前に見直したい食生活
手軽にはじめられる糖質制限ですが、デメリットの方が大きそうなことがわかりました。ダイエットを考えるなら、まずは自分の食生活を見直してみて、問題点がないか考えてみませんか?一人暮らし女性に「あるある!」なパターンをもとに解説します。
朝食を抜いてしまう
朝食を抜いてしまうことで代謝のスイッチが入らず、エネルギーが燃えにくくなってしまいます。一人暮らしだと、朝食の用意が面倒、ギリギリまで寝ている…なんてこともあるかもしれませんが、ダイエットしたいなら朝ご飯を食べることからはじめたいものです。
またおにぎりやパン、バナナだけといった糖質だけでなく、たんぱく質も組み合わせて摂ることで体温の上昇を助けてくれます。牛乳やヨーグルト、ゆで卵など、手軽に食べられるものを一緒にいただきましょう。
夕食後にスイーツやスナック菓子を食べる
仕事が終わって夕食後のほっと一息に、スイーツやスナック菓子を…という方は多いかもしれません。ですがやはり、夜遅い時間にお菓子を食べると、身体に脂肪をためこんでしまいやすくなります。
食事のあとにお菓子が欲しくなるときは、食事だけで十分満足できていないのかもしれません。一人暮らしだと食事が簡単なものになりやすいですが、野菜たっぷりでご飯もしっかり食べ、満足感のある夕食にしてみるといいですよ。
外食やコンビニ食が多く、カロリーオーバーしがち
外食やコンビニ食は思っている以上に高カロリーのものもあり、気付かないうちにカロリーオーバーしていることも。
一人暮らしだと外食やコンビニ食はありがたい存在ですが、メニュー選びを工夫してみましょう。唐揚げやフライが入ったメニューや、ひき肉やバラ肉がたっぷり使われたメニューは避け、鶏肉や白身魚などの脂質の少ないものや、焼き物や炒め物などのシンプルな調理法を選びましょう。
ほかにも一人暮らしの方の場合、「一人なので早食いになっている」「お酒とおつまみをついつい食べすぎ飲みすぎてしまう」…なんてことも考えられます。糖質制限を始める前に、痩せない原因を振り返ってみましょう。
あるある…な食生活💦
改善するのにおすすめのレシピはこちらです。
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一人暮らしをはじめてから太ってしまった…という女性は多いものです。極端な制限を考える前に、まずはできるところから少しずつ改善していきましょう!
出典:厚生労働省 eヘルスネット(食事誘発性熱産生 / DIT,炭水化物 / 糖質)