質問:賃貸住宅の騒音トラブル、事前に見抜くことはできる?
賃貸住宅の騒音について質問です。
・アパート・マンション内の住人に物音や歌声が大きい方がいた
・車通りや、実は救急車やパトカーの出動が多い道だった
などを、事前に見抜くことはできるのでしょうか?
不動産屋さんもそこまでは把握していないと思いますし、実際に住んでからだと、しばらくリカバリーが効かない可能性もあると思います。
何か方法があれば、ぜひご教授お願いします。
今回は、フォロワーさんからご質問をいただきました。いつもありがとうございます♡
騒音トラブル、時々耳にするので心配ですよね。
できるだけ避けたいですが、音は見えないものだけに、見極めるのが難しそうな気もしますが…方法はあるんでしょうか?
このコーナーでは、カーサミア編集部が、みなさんの疑問・質問に答えていきます~。
実は、カーサミア編集部は全員が宅建士(おうちに関するプロ)です。
お部屋・住まい・不動産に関する一人暮らし女性の疑問に、宅建士としての立場から回答します。
回答:以下の点を注意深くチェックしてください
・住人間の音の問題は、以下を見て判断する
①共用部の掲示物
②住人の雰囲気
・周辺からの音の問題は、周辺環境をチェック
・お部屋探し時には、不動産屋さんに要望をしっかり伝えておこう
今回は私が回答します。
今回の質問は、ふたつに分けて回答しますね。
【1】住人間の音の問題を見抜く方法
まずはひとつめ「アパート・マンション内の住人に物音や歌声が大きい方が…」を見抜く方法です。
これは正直なところ、難しいですが…
内見時などで以下の2点に注意しておくと、見抜ける可能性があります。
①共用部の掲示物
大きな音を出す人がいて住民に影響が出ている場合、入居者全体に向けてお願いベースの通知をすることが多いです。ですので、物件の共用部などに騒音に関する貼紙がしてある可能性があります。
②ほかの住人の雰囲気
単身の方が多く住む賃貸物件だと、個人の趣味も多岐に渡ることがあります。内見時などに、他の住民の方の雰囲気を見て判断してみましょう。
【2】周辺道路の音の問題を見抜く方法
こちらは、注意深く周辺環境を確認すれば、回避できる可能性が高くなります。
周辺環境については、以下のポイントをチェックしてみてください。
・大通りに近い場所を避ける
・消防署や救急病院、警察署の近くを避ける
・高齢者の多いエリアを避ける
・不特定多数が集まるエリアを避ける
・工業エリアを避ける
・小さい道でも抜け道になっていないかチェックする
大通りは緊急車両やトラックが通るため、消防署や救急病院、警察署の近くは緊急車両が頻繁に出入りするため、音が気になってしまう方が多いです。
また高齢者が多いエリアを避けるのは、若い人が多いエリアよりも、相対的に緊急車両の出動回数が増えるからです。
不特定多数が集まるエリアというのは、オフィス街・商業地・商店街などのお店が集まる場所や、大きな公園・河川敷の近くです。人が集まる分、話し声や子どもの声などが響く可能性がありますし、緊急車両の出動が多くなりがちです。
大きな公園・河川敷の場合は、「春はお花見の人が多い」「夏になるとお祭りが多い」「秋は近隣の学校が順番に運動会を…」など、特定の季節だけ賑やかになることもあります。入居検討の段階では、季節ごとの実際の様子を見ることは難しいでしょうが、公園のブログやSNS、周辺住人のクチコミ掲示板などをチェックすれば、ある程度は予想できるでしょう。
また、工業エリアも避けるとよいでしょう。工場から音がする可能性もありますし、事故等で緊急車両が出動してくる可能性もあります。
どちらにも共通しますが、不動産屋さんの担当の方に「入居後の音の問題でストレスを感じたくない」と、はっきり伝えておくことも重要ですよ。
質問者様もおっしゃるように、不動産屋さんが把握できない部分もあるでしょう。しかし宅建士には、はっきりした依頼を受けた場合(専門用語では「特命的調査依頼」と言います)、詳細な調査を行う義務がありますので、かなりのところまで調べてくれると思います。
しかし、音の問題は感じ方の個人差も大きいので、最後は自分の判断になってしまいます。
時間帯や曜日を変えて何度か内見に行くなどして、納得のいくお部屋選びをしてくださいね。
カーサミアの「一人暮らしエッセイ」でも、住んでから音の問題で困った体験談が寄せられています。参考にしてくださいね。