さつまいもを食べようと思ったら、黒くてベタベタする汚れが皮についていたり、切り口に黒い斑点があらわれていたり。
食べても大丈夫なのか、心配になりますよね。
こんにちは!焼き芋大好き、カーサミアライターのあんどうです。
今回は、さつまいもの皮や切り口が黒く変色してしまう原因と、カビや腐敗との見分け方を解説します。
さつまいもの変色を防いで、美味しい状態をキープする保存方法も紹介しますので、最後までお見逃しなく!
さつまいもが黒くなっていても…こんな場合は大丈夫
さつまいもが黒くなっていても、食べても大丈夫な状態について解説します。
皮に黒い蜜のような汚れが付着している
さつまいもの皮に付着する黒い蜜のような汚れは、切ったさつまいもの断面や、キズついた部分から滲み出る、「ヤラピン」という液体が黒く変色したものです。
ヤラピンは食べても問題のない成分で、甘味が強く、整腸作用があるとされています。
ですので、甘くて美味しいさつまいもを食べたい時は、ヤラピンがついているものを選ぶのが正解です!
ただし、ヤラピンと土や砂が混じり合った状態で固まっていることがあります。そのまま皮ごと食べると食感がよくありません。
水洗いしたり、ヤラピンがついている部分だけ取り除いてから調理しましょう。
切って時間が経つと、切り口に黒や緑の斑点があらわれた
さつまいもをカットしてからしばらくすると、切り口にあらわれる黒や緑の斑点は、ヤラピンが空気に触れて酸化して変色したもの。
もちろん食べても大丈夫です。
気になる時は、さっと水で洗い流してから調理してください。
変色させたくない時はアク抜きを
切り口を変色させたくない場合は、調理前にアク抜きをします。
アク抜きの方法
- さつまいもを食べやすい大きさに切ってボウルに入れる
- さつまいもがかぶるくらいの水を張る
- 5〜15分ほど水にさらす
- 途中アクが抜けて水が白くなるので、気になるようであれば2〜3回水を入れ替える
- 十分アクを抜いたら、水気を拭き取ってから使用する
アク抜きをすると変色が防げるだけでなく、調味料が染み込みやすくなどのメリットもあります。
加熱後に断面が変色した場合
加熱したさつまいもの断面が黒や緑に変色するのは、クロロゲン酸(アク)がアルカリ性の物質と反応することが原因です。
食べるとえぐみを感じることがありますが、ポリフェノールの一種ですので人体に悪影響はありません。
加熱後の変色を防ぎたい場合も、アク抜きが有効です。
こんな黒いさつまいもは食べないで!見分けるポイント
食べてはいけないさつまいもの状態と、見分け方を紹介します。
最初から切り口に黒い斑点がある
さつまいもを切った時点で黒い斑点状の変色が見られる場合は、低温障害を起こしている可能性が高いです。
低温障害を起こしたさつまいもは、品質が劣化していて栄養価も損なわれています。
苦味が強くなり、風味も良くありません。
変色している部分だけをカットして食べることもできますが、全体的に発生しているようなら廃棄することをおすすめします。
黒いカビが生えている
黒いカビが生えたさつまいもは、食べると食中毒を起こすので見つけたらすぐに廃棄してください。
ヤラピンが変色したものは触ると固くてベタベタしますが、黒カビは綿のようにふわふわしています。
カビが生えているところを切り取れば食べられるのでは…と思う気持ちもわかります。
ですがカビは深く根を張るので、食べずに捨てることをおすすめします。
他にも、白や緑のカビが発生することもあるので注意してくださいね。
ぶよぶよと柔らかく、異臭がする
触るとぶよぶよ柔らかく、指で押すと凹んでしまうさつまいもは、腐敗しています。
しなびて柔らかくなっているだけであれば、その部分だけ取り除いて食べることもできます。
ですが切ると水っぽくなっていたり、黒く変色していたり、酸っぱい匂いや腐敗臭を発したりしている場合は、危険ですので廃棄しましょう。
さつまいもの正しい保存方法と日持ちする期間
さつまいもの変色を防いで、美味しい状態をキープする保存方法を紹介します。
常温保存の場合
さつまいもは水気に弱いので、水分が付着するとそこから傷みが始まります。
泥付きのさつまいもを入手しても、洗ってはいけません。
土を払ってから乾燥させて、通気性を良くして保存しましょう。
ビニール袋に入っている場合は取り出して、新聞紙やキッチンペーパーなど吸湿性の高い紙で包み、段ボールに入れて保存するのがベストです。
日に当たると芽が出てしまうので、暗い場所に置いてください。
「土を払う」「しっかり乾燥させる」「水で洗わない」の3つのポイントを押さえれば、1ヶ月から長くて3ヶ月以上日持ちすることも。
理想の保存温度は10℃〜15℃。
さつまいもは寒さに弱く、5℃以下の環境下だと低温障害を起こすので、常温保存がおすすめです。
冷蔵保存の場合
さつまいもは気温が20℃以上になると発芽するため、暑い時期は冷蔵保存が基本です。
乾燥やムレを防ぐため、1本ずつ新聞紙などで包み、ポリ袋に入れて口をゆるめに結んで、野菜室へ。
さつまいもは低温に弱いので、冷蔵保存できるのは長くても1週間程度です。
できるだけ早めに食べてくださいね。
冷凍保存の場合
さつまいもは、生の状態でも、加熱した状態でも冷凍保存することができます。
いずれの場合も、泥や砂をしっかりと洗い落としてから、皮付きのまま使いやすい大きさにカットし、先述した方法でアク抜きをします。
生の場合は、そのままキッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取って、小分けにしてラップでピッタリと包み、冷凍用保存袋などに入れて冷凍庫へ。
解凍後の調理時間を時短したい場合は、加熱してから冷凍するのがおすすめ。
竹串がすっと通るくらいまで電子レンジなどで加熱して、水気を拭き取り、粗熱を取ってから、冷凍用保存袋などに入れて冷凍庫に入れます。
冷凍保存できる期間は約1ヶ月です。
冷凍さつまいもは凍ったまま調理できるうえ、変色しにくいというメリットがあります。
必要な時に必要な分だけ、煮物や炊き込みご飯、味噌汁などに使えて便利です。
- Qさつまいもが黒い!食べて大丈夫?
- A
さつまいもの皮についている黒い汚れや、切ってからしばらくしてあらわれる黒い斑点や、加熱後の変色は、ヤラピンやアクによるものなので、食べても大丈夫です!
でもカビや腐敗など、食べると危険な状態もありますので、見分けるポイントをしっかり押さえてくださいね。
寒くなると、ほくほく甘いさつまいもが恋しくなります。
正しい保存方法をマスターして、秋の味覚のさつまいもを存分に味わいましょう♪