一人暮らしをしていると、家賃や光熱費、食費など様々な支払いがありますよね。削るのが難しい固定費と比べ、食費は工夫をすれば節約が可能です。
こんにちは、食物検定1級保持のカーサミアライターの山本です。節約食材でもちょっとの手間で美味しく食べられる方法などを発信しています。
今回は、食費を節約する方法を詳しく解説していきます。何にいくら使うかを把握できれば意外と誰でも簡単に節約ができるようになりますよ。
質問:一人暮らしで食費を抑えるコツは?
これから一人暮らしを始めます。いろいろなことにお金がかかるので食費も抑えなければいけないのですが、美味しい料理を食べたいです。
できるだけ食費を抑えるコツを教えてください!
回答:一人暮らしの食費を抑えるには、節約食材や冷凍保存を上手に取り入れて!
平均的な一人暮らし女性の食費
やみくもに節約を考える前に、まずはこちらの表をご覧ください。
穀類(米・パン・麺類など) | 2,383円 |
魚介類(鮮魚・貝類・加工品など) | 1,966円 |
肉類(生鮮肉・加工肉など) | 2,469円 |
乳卵品(ヨーグルト・牛乳・卵など) | 1,488円 |
野菜・海藻(生鮮野菜・海藻・大豆加工品など) | 3,197円 |
果物(生鮮果物・加工品など) | 1,279円 |
油脂・調味料 | 1,622円 |
菓子類 | 3,552円 |
調理食品(惣菜など) | 5,839円 |
飲料 | 2,803円 |
酒類 | 1,553円 |
外食 | 7,484円 |
合計 | 3万5,635円 |
2021年10~12月の政府の家計調査では働く独身女性の平均食費は35,635円です。何にどれくらいの金額がかかるかを把握しておくと、そこからどの部分が節約できそうかを考えることができますね!
上の表を参考にしながら、上手に節約食材を取り入れると食費が安く抑えられそうです♪
主食を節約する
表の中では穀類(米・パン・麺類など) は1ヶ月で2383円となっています。ですので、それを基準に考えて少しでも食費を抑えると主食の節約につながります。2383円を30日(1ヵ月)で割ってさらに3食で割ると、1食あたり約26円の計算になります。
毎食お米を食べる場合
1日にお米を3回食べる場合、単純計算して1日で1.5合、1ヵ月30日計算にすると「1.5合×30日」で合計45合。約8㎏お米が必要です。
安い米は5kgで1300円くらいなので8kgで2080円。安い米を1ヵ月食べると「2383円-2080円=303円」303円の節約になります。
1食あたり23円です。
パンも食べたい
朝はパン派の方は、1食をパンに置き換えて計算するといいでしょう。単純に基準の1食の価格が26円なので、それと同じくらいの価格だと変わらないですみます。
例えば5枚切り食パンを120円で購入し毎朝1枚ずつ食べるなら、1食24円なので一食あたり2円お得です。
1個100円の惣菜パンを食べると1食あたり74円マイナス。もちろんマイナスの日もあっていいですが、週単位、月単位で計算して把握しておくとわかりやすくなりますよ。
パスタを食べる
ここでは1食100gとして考えます。激安スーパーでは500gで100円くらいなので1食20円ほどの計算に。ですので基準から考えると1食で6円の節約になります。
麺だけ見れば意外と節約になりますが、ソースや具材も必要なことを忘れずに!
それでも1品で完結するので、魚介類・肉類・野菜類の部分が節約につながります。同じ要領でうどんなども計算するとわかりやすいですよ!
メイン料理(肉・魚)を節約する
基準の魚介類(鮮魚・貝類・加工品など)1966円、肉類(生鮮肉・加工肉など) 2469円となっています。合わせて4435円、30日で割ると約148円。1食あたり約49円の計算です。
肉や魚はなるべくコスパのいいものを選ぶと節約につながります。
節約食材:鶏むね肉
節約を考えるなら、鶏モモ肉よりもお得な鶏むね肉がおすすめです。鶏モモ肉よりもあっさりしているので唐揚げやチキンカツ、鶏チャーシューなどバリエーション豊かなアレンジが可能に。
節約食材:ひき肉
ひき肉では豚ひき肉<あいびき肉<牛ひき肉の順にお得です。どちらかというと豚のほうが柔らかくジューシーなので、意外となんにでも使えますよ。レシピで「牛ひき肉」となっていても、豚挽き肉で代用して問題ない場合が多いでしょう。
旨味や肉感がほしいハンバーグなどには、あいびきをおすすめします。
節約食材:厚揚げ
たまにお肉ではなく厚揚げで置き換えメニューにするとかなり節約になります。肉感が欲しいときは豚のコマ切れなどを巻くのもおすすめです。
豆腐も立派なたんぱく源なので、飽きない程度に取り入れてみましょう。
野菜類を節約する
基準の野菜・海藻(生鮮野菜・海藻・大豆加工品など)3197円です。30日で割ると1日約106円ですが、野菜は週で考える方がわかりやすいでしょう。
1週間で約742円分の野菜が買える計算なので、週1の買い物なら700円を目安に購入するとよいでしょう。バランスのいい食事のためにも、野菜を極端に減らすのはおすすめできません。
節約食材:もやし
一袋30円ほどなのでお得です。シャキシャキの食感が楽しめる野菜炒めや、料理のかさましに使えます。積極的に取り入れて節約していきましょう!
節約食材:季節のもの
シーズンものの野菜は安くなる傾向があります。野菜は気候によっても取れ高が変わるのでどうしても値段の変動が激しいものですが、比較的旬のものだとたくさん入荷する場合が多く価格も安定しています。
- 春…キャベツ・じゃがいも・たまねぎ など
- 夏…きゅうり・なす・トマト・レタス など
- 秋…かぼちゃ・じゃがいも・さつまいも・さといも など
- 冬…白菜・ほうれん草・だいこん・小松菜 など
シーズンで使う野菜を変えると料理のマンネリ防止にもなります♪
節約食材:冷凍野菜
冷凍カット野菜は、常備しておけば便利です。葉物はもちろん根菜もあるので、処理の手間もなくサッと使えて時短料理にもなりますよ。
意外とコスパがいいので、野菜が高いと感じたら冷凍野菜も検討してみてくださいね。
普段の生活で一人暮らしの食費を節約
食費の節約は意外と地道で心が折れそう…、そう思った人は他の部分で見直しするともっと気楽に節約ができます。ここからは普段の生活で気を付けるべきポイントをご紹介します。
不要な外食をしない
基準の表では7484円が外食費とされています。もし不必要な外食があるなら、それを減らすだけでもかなり節約につながりますよ。
ただし適度な息抜きも大事。無理なく無駄のない加減をみつけていきましょう。
飲み物・お菓子を買いすぎない
飲料 2803円、菓子類3552円も見直しの対象になります。まったく買わない、となるとストレスなので、買う前に冷静に考えてから購入するといいでしょう。ついつい買いすぎてしまうものですが、少し意識するだけでかなりの節約になりますよ。
お酒を飲まない人はさらに酒類の1553円の節約になります。
お得食材を使いこなす
いつもお得に買える食材を把握しましょう。もやしや豆腐、パスタなどのレパートリーを増やすとかなりの節約になります。
スーパーによって野菜がお得、肉・魚がお得など特徴があるので、どのスーパーで何を買えばお得なのか把握することも大切です。
食べ切れる量だけ買う
購入の際は使い切れる・食べ切れる量だけにしましょう。
少量のものは多少割高ではありますが、余った分を捨てることはお金を捨てることと同じ…と考えると無駄にはできないはず…!
調味料は、100円ショップに一人暮らしにもぴったりの少量サイズがありますよ。
自炊するなら冷凍保存を活用
もしも食材が余ったら、捨てるのではなく冷凍保存しましょう。保存の際に小分けにしておくとお弁当にも使えるので便利ですよ。お弁当を作ればランチ代も節約になります。
コンビニ利用も、たまにはOK
たまにはコンビニも利用したいですよね。ですがコンビニで買うなら予め購入していい金額を決めておきましょう。最新のものや珍しい物が多いので、決めておかないとついついたくさん買ってしまいます。
コンビニで買い物する場合は、プライベートブランドやポイントを上手く取り入れるのもポイントです。ポイントも貯まれば大きな節約になるので、無理のない程度に貯めていきましょう。
また、よく食材を余らせてしまうことが多いという人は、多少割高でもコンビニの少量食材がいい場合もあります。
惣菜を買うときも、ご飯は炊く
仕事が忙しくて自炊ができない、そんなときは惣菜を買う日があってもいいですよね。その場合は白ご飯だけでも炊いておくと節約になります。忙しいときのために多めに白ご飯を炊いて1食ずつ冷凍保存しておくと便利ですよ。
昼食にお弁当を作る
お弁当には冷凍しておいたものを入れるのもいいですが、晩御飯を多めに作ってとり分けるのもおすすめです。同時に作れるので、お弁当作りの手間も少なくなるでしょう。
夜に作るのが難しい、朝作りたいという方は、簡単に10分で作るコツを覚えておくと便利ですよ。
毎日の生活に欠かせない食事ですが、小さなことから見直していくと意外と大きな節約につながります。美味しい料理はバランスも大事。何かを極端に減らすのではなく、節約食材に置き換えて上手にやりくりしましょう。
外食やコンビニでついつい買ってしまうことが多い人はその部分から見直すと大きな節約につながりますよ。長く続けられるように自分のストレスの少ない方法を探していきましょう。
食事の栄養バランスについては、管理栄養士さん直伝の下記記事もご覧ください!